練習におけるレペテーション走考
2月にツユダクさんから宿題を頂いて以来、随分時間が経ってしまいましたが、ようやくまとめる事が出来たので。
レペテーション走(以下Rペース走とします)の意味合い、練習への入れ込み方を考えてみます。
・そもそもレペテーション走(Rペース走)とは?
ダニエルズさんのVDOT表の一番下の項目。(赤枠で囲った部分)
ダニエルズさん曰く、"1500 m or マイルのレースペースに相当"。市民ランナーだと、Rペースの1 kmが1 kmTTのベストに近いタイムになっているのでは?
・練習効果と目的
Rペース走の効果は”スピードとランニングエコノミーの向上”。Iペース以上のスピードで疾走するため、無酸素運動に近く速筋への刺激も。
Iペース走がVO2max(最大酸素取り込み量)の向上という生理的作用寄りの効果に対し、Rペース走はどちらかと言えば肉体・筋肉への強化作用寄りの効果。
・練習方法
ダニエルズさん曰く、"週走行距離の8%程度"。週50 km走る人なら4 km。疾走距離は短くても良いから、十分レストを長くして設定ペースを維持するのが第一とのこと。レスト時間は走行時間の2倍から4倍程度。4倍休んでもペース維持出来ないようならやめるべしと。ランニングフォーミュラだと400 m×10とかが例として上がっていますが、それはレベル高すぎでは…。
以上Rペース走の定義などをおさらいしてみましたが、Iペース以下が体の生理作用の向上を目指すのに対して、Rペースは体のフレーム部分(筋力)の強化がメインという印象です。また、ランニングエコノミーの向上が目的となる以上、しっかりとしたフォームで走ることが重要になり、故にしっかりレストをとって走りなさい。ということに繋がるのかもしれません。確かに合理的。
目的と効果を踏まえつつ、実際にどういうメニューを組めるか?と考えると…
週間走行距離50 km (jog2日、ポイント練習2日)を仮定して、
・jog後に100 mのWS 5本を2日 (500 m×2で計1 km)、もしくは片方のjogのラスト1 kmをRペースで (500 m+ 1 kmで1.5 km)
・ポイント練習として200 m×10本 (計2 km)、もう片方のポイント練習に100 mのWS 5本 (500 m)
これでRペースで週3.5 kmから4 km。WS中心にしているのは、一回の疾走距離が長いとフォームが崩れやすい→ランニングエコノミーの向上効果が薄くなる。ということで、しっかりフォームを気をつけながら走れる短い距離を選択。あと、練習メニューを問わずに組み込みやすいっていうのがもう一つ。200 m×3のWSでも良いかも。
ポイント練習としては200 m×10本 or 400 m×5本。ただ、400 mは後半フォームが崩れがちになりそうなので、200 mの方が良さそうな印象。ダニエルズさんも1分間以下の疾走を推奨していますし。走力のある人なら本数を倍にして負荷の調節をしても良いかも。私のVDOTから考えると、200 mなら設定が42秒でレストが84秒から168秒(疾走時間の2倍から4倍)。400 mなら設定84秒のレストが168秒から332秒。同じ距離をjogで繋ぐとすると、2倍の時間レストしてもキロ7以下のペースになるのでそれなりに余裕はあるかな?
どちらにせよ強度はそこそこ高いと思うので、実際には練習毎にWSをしっかりこなして、時たまポイント練習の形で入れ込むのが現実的かなーと思います。
そこで以前書いた記事の再掲になりますが、
こつこつ走力を伸ばすという意味でも、しっかりWSをしてみましょう!!という結論。