北九州市民のランニング備忘録

仙台から始まり東京を経由して九州に至った大学教員がランニングについて書くブログ。目指すはグランドスラム! (残り:サブスリー)

MENU

新型コロナウイルスについての雑感

専門家では無いけど、中身の分かる人間として書きます。

読者には医師を含む医療関係者も複数いらっしゃるので、間違いがあれば指摘して下さると思いつつ。

筆者:とある大学の常勤教員。理工系の学部所属。講義では生物学も受け持っている。

 

 

そもそもコロナウイルス自体は風邪の原因となるウイルスの一種。

なので、"新型"と付いている意味は、その性質が人に都合の悪い方に変異(変化)したためについたものだと思って下さい。

今回だと肺炎症状の重篤化と感染力が既存のコロナウイルスと異なる部分かと思います。

ただし、統計データを見る限り肺炎の重篤化は60歳以上の高齢者で顕著にみられるだけで、それ以下の年齢層ではそれほど脅威になるレベルではない印象。(サンプル数の多い中国のデータより)

コロナウイルスが原因で無い肺炎による死亡者割合も60歳台を境に上昇するので、呼吸器不全自体は今回のコロナウイルス特有の症状ではないと思われます。(ただし、リスク面では当然注意が必要)

 

ウイルスはエンベロープウイルスとノンエンベロープウイルスの2種に大別でき、それは細胞膜の構造の違いに由来します。

今回の新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスはエンベロープウイルスに分類され、ノンエンベロープウイルスの代表的なものはノロウイルスなどがあります。

 

細胞膜の構造の違いは、そのウイルスがどのくらい壊れやすいかに関わってきます。

ノロウィルスの感染力が強いのはご存知だと思いますが、それはアルコール程度ではウイルスを破壊することが出来ず、さらに強力な次亜塩素酸などの殺菌が必要になるためです。

一方でインフルエンザウイルスやコロナウイルスはアルコール除菌程度で充分失活させることが可能です。

 

エムゾーさんも書かれていましたが、

www.oops.to

一般レベルで出来る対策としては、外出後のうがい・手洗いの徹底(最重要)

体の免疫力を落とさないための体力維持。すなわち、よく食べて暖かくして良く寝る

心配な人は70%エタノールでドアノブや人の接触の多いところを拭く。などですかね。

 

万が一新型コロナウイルスに感染してしまっても、風邪と同じく特効薬は存在しません

(風邪の特効薬ができれば今もノーベル賞ものと言われているのかな?)

追記:RNAポリメラーゼを阻害する薬剤が効果があると言われていますが、違う症状の場合に用途の異なる薬を処方するのは日本では難しいと思われ。

 

なので、検査を受けるだけ無駄というのが個人的な意見で、その検査のために医療機関等の貴重なリソースを割くべきではないという立場です。

 

この件に関しては、マスコミが無駄に危機感を煽り過ぎ(死亡者数で言えば季節性のインフルエンザの方が圧倒的に多いですよ?)&それに付け込んで政治的なイデオロギーを持ち込む人が多すぎで食傷気味です。元東北人としては、そういう政治的な動きはうんざりです。

 

まとめとしては、風邪をひかないための対策をしていれば基本的にはOK!

ただ、心配だったらアルコール除菌やマスクの着用・人混みを避けるなどしてね!って感じです。